【大学受験~入学~生活】必要になるお金をシミュレーション!

「お金の話」解説
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この記事は、「子供が大学受験を受けるけど、どれくらいお金が必要なんだろう」と心配している方にお読みいただきたい内容となっています。

秋がおとずれ、だんだん涼しくなってくると、受験シーズンが近づいてきたことの合図とも言えます。
受験生はもちろん、その家族も徐々に緊張感が出てくるタイミングですね。

大学を目指す受験生の親としては、子ど出てきます大学に合格できるかはもちろんですが、「大学を受験したり、大学へ進学したあとにどれくらいお金が必要なのか?」という点も不安に感じることだと思います。

今回は、大学受験のいろいろな場面でどれくらいのお金が必要になってくるのかを、解説・シミュレーションさせていただきたいと思います

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実際に私の子供が2024年の大学受験をしたため、そのときの調査をもとに解説させていただきます。

今回解説する費用の算出には、受験直前の冬期講習などの”塾代”や適宜必要となる参考書代などは含めていないので、詳細な費用算出をする場合はご注意ください

大学「受験」で必要となるお金

まずは、大学受験するときにどんなことにどれくらいのお金が必要になるのか、という点について整理しておきたいと思います。
ざっくり必要となるイベントは以下の通りとなります。

・共通テストの受験料等
・願書関連費用
・受験料【国公立大学二次試験】
・受験料【私立大学】
・受験時の交通費・宿泊費

これらのお金について解説していきたいと思います。

共通テストの受験料等

共通テストは、大学を受験する90%以上が受験している試験です。
国公立大学受験における1次試験が主な目的とした試験でしたが、近年では多くの私立大学でもこの成績が活用されていて、そのことが共通テストの受験率の向上につながっているようです。

必要な費用

共通テストは、文部科学省が実施しているということもあり、受験料は安くなっています。

【受験料】
・3教科以上・・・18,000円
・2教科以下・・・12,000円

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受ける大学がまだ決まっていないということであれば、18,000円を想定しておけばいいと思います。

共通テストの受験会場は、大学など多くの場所となっていますが、会場までの交通費や場合によっては宿泊費なども必要になります。
2023年度”共通テスト”の試験会場(全国)については、こちらからご確認ください。

願書関連費用

入学試験を受けるためには、当然のことですが”願書”が必要になります。
大きな出費にはなりませんが、願書の「取寄せ」や「提出」において費用が必要になることも押さえておきましょう。

必要な費用

すべての大学を確認したわけではないので、ここで紹介する費用は”参考”と考えていただき、志望大学が決まった時点で、具体的な費用は調べてください。

【国公立大学】
取寄せは基本的に無料
願書提出の際、郵送する場合は郵送代金が必要

「速達」と「簡易書留」が必要となる場合がほとんどで、願書提出単位(≒大学毎)で500円~1,000円程度必要となります。

【私立大学】
願書の取寄せに費用が必要となる場合あり(数百円~2,000円程度)※無料の方が多いかも?
願書提出の際、郵送する場合は郵送代金が必要

受験料【国公立大学二次試験】

必要な費用

2023年度の国公立大学二次試験の受験料は17,000円~18,000円程度です。
ただし、一部の”公立大学”については、17,000円以上の受験料になっているようなので、公立大学を志望する場合はしっかり確認してください。

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例えば、大阪公立大学の受験料は30,000円以上となっていました。

受験料【私立大学】

国公立大学の受験料がほぼ一律であることに対して、私立大学の受験料は大学によって大きく異なるため、受験候補の大学については、しっかり調べておくことをおすすめします。

必要な費用

医学部・歯学部など超専門的な学部を除くと、受験料は30,000~35,000円程度が一般的なようです。

私立大学については、国公立大学とちがい「複数の大学を受験できる」ため、受ける私立大学の数だけこの費用は増えていくことになります。

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とはいえ、受験するのも3大学くらいが限界だと思うので、最大で10万円くらいと計算しておけばよいと思います。

受験時の交通費・宿泊費

共通テストであれば比較的近くの試験会場で受験ができるため、宿泊費や交通費はあまり気にする必要が無い方が多いかもしれません。
注意が必要なのは、二次試験についてです。国公立大学も私立大学も受験したい大学の地域か大都市でしか受験することができません
今住んでいる地域とは違う場所の大学を受験をする場合は、付き添いも含めた飛行機・新幹線などの交通費以外にも宿泊費が必要になることが多いため注意が必要です。

必要な費用

これまで解説してきた通り、パターンは多岐にわたるため一概には参考費用はお伝え出来ません。
例えば、新幹線での移動+宿泊が想定されるようであれば、受験一回について10~20万円程度を意識しておいた方がいいかもしれません。

大学「入学」で必要となるお金

続いて、大学入学時にどんなことにお金がどれくらい必要になるのか、という点について整理していきます。
このタイミングで費用が必要となるのは、以下の通りとなります。

・入学金
・下宿時費用(敷金・礼金・仲介手数料)
・下宿時費用(家具・家電)
・通学費
・【参考】卒業旅行代

これらのお金について解説していきたいと思います。

入学金

試験に合格したら、入学に向けて急に様々なことが動き出します。
合格後、まず支払いが必要になるのは入学金です。
私立大学などは学校によって違う、という点もありますが、滑り止めの私立大学であっても納入した入学金は返ってこないことが多いという点は注意と覚悟が必要です。

必要な費用

入学金については、国立大学は28万円程度、公立大学は39万円程度、私立大学は学校によって異なりますが25万円程度が平均と言われています。
国公立大学で1校、私立大学で1校に入学金を支払うと考えると、50万円~70万円が相場と考えられます。

入学金を支払うときに、一時的に「年間授業料の一部」を合わせて振り込む必要のある場合があります。
その大学に進学しなかった場合は、支払った「年間授業料の一部」は戻ってきますが、一時的な出費になる点は注意しておいた方がいいかもしれません

下宿契約時の敷金・礼金等

進学する大学が、実家から通える場所にあれば下宿をする必要はないですが、実家とは違うエリアに進学する場合は、下宿が必要となります。
入学に向けてバタバタな状況の中、家を探し契約する必要があります。
その際に必要となるのが、敷金・礼金と不動産会社への仲介手数料です。

必要な費用

様々なデータがありますが、一般的には大学生の一人暮らしの家賃は5~8万円と言われています。
関東・関西の駅前物件であれば、8万円程度の家賃を想定したほうがいいかもしれませんが、それ以外の地域であれば、とりあえず6万円程度の家賃で考えてください。
そのうえで、必要となる費用は、

・敷金 家賃の1~2カ月
・礼金 家賃の1~2カ月
・仲介手数料 家賃の0.5~1ヵ月

を想定して計算してください。

下宿開始時の家具・家電

一人暮らしをするには、新たに家具や家電が必要になります。
家族で暮らす場合と違い、最低限のもので十分ではありますが、それなりにお金は必要になってくるのでちゃんと想定しておく必要があります。

必要な費用

家具・家電については、家電量販店や家具メーカーなどで「一人暮らしセット」が準備されているので、そこでそろえるのが前提になります。

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入学までバタバタするため、選んでいる時間があまりないとも言えます。

ニトリなどで探してみると家電のセットで10万円程度となります。
そのほかの家具などとして

・ベッド
・タンス
・テーブル
・調理器具

などと合わせると、全部で20万円程度を見込んでおく必要があります。

一人暮らしをするには、水道・電気・ガスなどの手続きも必要となるため意識しておく必要があります。

新しく購入するのではなく、引っ越し等で家具・家電を準備する場合は、”引っ越し代金”が必要になるので、注意しましょう。

【参考】卒業旅行

大学受験とは直接関係はないですが、このタイミングで卒業旅行というイベントをむかえます
事前に友達と話をしているはずなので、行きたい場所をきていおいて支援費を準備しておきましょう。

必要な費用

当然、行き場所によって決まります。
事前に行き場所を聞いておき、相応の金額を準備しておきましょう。

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想定費用(最大費用)として10万円ほどを想定しておけばよいとおもいます。

大学「生活」で必要となるお金

最後に、大学生活を送っていく中でどんなお金がどれくらい必要になるのか、という点について整理していきます。
このタイミングで費用が必要となるのは、以下の通りとなります。

・学費
・家賃
・通学費
・生活費

これらのお金について解説していきたいと思います。

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ここでは1年間で必要となる費用で解説します。

学費

学費については、もちろん入学する大学によって異なります。

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ここでいう「学費」は授業料と「大学施設の利用料」などを合わせた金額だと思ってください。

必要な費用

平均的な費用としては

・国公立大学 54万円程度
・公立大学で 54万円程度
・私立大学で 文科系80万円程度、理科系120万円程度

と考えてよいと思います。
特に、私立大学については大学によって大きくことなる場合があるので、HPなどでしっかり調べることをおすすめします。

理系のなかでも、「医学系」「薬学系」の学科はさらに授業料が増えますので、しっかりと確認してください。

家賃

家賃については、「敷金・礼金・手数料」の項目で説明した通りの金額になります。

必要な費用

一人暮らしをする場合の家賃については、一般的には5~8万円と言われています。
関東・関西の駅前物件であれば、8万円程度の家賃を想定したほうがいいかもしれませんが、それ以外の地域であれば、とりあえず6万円程度の家賃で計算すればいいと思います。
1年間では、72万円~96万円の想定となります。

通学費

通学費については、自宅から通学する場合はもちろん、一人暮らしをする場合にも必要となる場合があります。
最近はリモート授業なども多くなっているようですが、ひとまず必要な定期代を想定しておきましょう。

必要な費用

どの大学に進学するか、どこに下宿するかで変わってきますが、最大に近い金額として年間15万円程度を想定しておけばよいと思います。

生活費

いわゆる「仕送り」です。
大学生になるとアルバイトをすることが多いですが、学業に専念する・部活に専念するなど学生毎に事情が異なるため、状況に合わせた仕送りを見込んでおきましょう。

必要な費用

平均額としては、家賃抜きで月3万円~5万円が平均的なようです。
少し多めを想定して月5万円→年間60万円で想定しておきましょう。

生活だけではなく、大学での部活への支援なども必要になる可能性もあります。

シミュレーション

ここまで解説した内容をまとめると以下の通りとなります。

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少し多くなる(余裕を持った)計算になるようにしています。

受験・入学する大学種別備考
国立大学公立大学私立大学
大学受験共通テスト3教科以上18,000別途送料が必要
2教科以下12,000
願書無料2,000提出送料が必要
受験料18,00030,00035,000
交通費・宿泊費個別計算
大学入学入学金280,000390,000250,000複数必要となる場合あり
下宿契約費
(敷金・礼金・手数料)
350,000
下宿時の家具・家電200,000
【参考】卒業旅行100,000
大学生活
(年間費用)
学費文系540,000800,000
理系1,200,000
家賃720,000~960,000
通学費150,000
生活費(仕送り)600,000

この内容を踏まえて、少ない費用で済む場合と多くの費用が必要となる場合でシミュレーションを行いたいと思います。

【例1】少ない費用で済む場合

費用が少なく済む条件として以下の条件で計算したいと思います。

・国立大学(文系)のみ受験してその志望校に合格
 →共通テスト3教科受験
・合格した大学が自宅から徒歩か自転車で通える
・卒業旅行は5万円程度

この条件で必要となる「受験・入学」費用はこちらになります。

【共通テスト】18,000円
【受験料】18,000円
【入学金】280,000円
【卒業旅行】50,000円

入学までに必要となる費用は約40万円程度ということになります。
大学に入学してからの年間費用としては、

【学費(文系)】540,000円

のみとなり54万円程度となります。

4年間の大学生活を考えると250万円程度が必要という計算になります。

【例2】多くの費用が必要となる場合

多くの費用が必要となる条件として以下の条件で計算します。

・都内の国立大学と私立大学(理系)2校を受験し、結果として私立大学に合格
 →共通テスト3教科受験
 →二次試験は交通費・宿泊費などで10万円必要(広島から大阪に付添いと二人で行ったと想定)
・合格した大学は引越・下宿が必要
・卒業旅行は15万円程度
・下宿先から大学へは年間で15万円程度必要
・生活支援費(仕送り)として年間60万円程度必要

この条件で必要となる「受験・入学」費用はこちらになります。

【共通テスト】18,000円
【受験料】18,000円+35,000円×2
【受験交通・宿泊費】100,000円
【入学金】250,000×2※国立大学は不合格と仮定
【下宿契約費】350,000円
【下宿家具・家電】200,000円
【卒業旅行】150,000円

入学までに必要となる費用は約150万円程度ということになります。

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費用が少なくなる場合(40万円程度)と比べて100万円以上の差が出てきます。

大学に入学してからの年間費用としては、

【学費】1,200,000円
【家賃】960,000円
【通学日】150,000円
【生活費(仕送り)】600,000円

となり、年間300万円弱が必要となることが想定されます。

4年間の大学生活を考えると1,000万円以上の費用が必要という計算になります。

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例1と比較すると4倍以上ということでかなりのお金が必要となることがわかります。。。

まとめ

シミュレーション結果をまとめると、以下の通りとなりました。

条件受験~入学に必要な費用
(想定)
大学生活に必要な費用
(想定・年間)
費用が少ない
パターン
・国立大学(文系)のみ受験→合格
・共通テスト3教科受験
・自宅から通える大学
・卒業旅行は5万円程度
約40万円約50万円
費用が多い
パターン
・都内の国立大学と私立大学(理系)2校を受験
・共通テスト3教科受験
・二次試験会場が遠方(広島→大阪)
・私立大学にも合格し入学金が必要
・国立大学は不合格で私立大学に進学
・合格した大学は引越・下宿が必要
・卒業旅行は15万円
・仕送り年間60万円
約150万円約300万円

学生それぞれでも、パターンはたくさん考えられると思うので、しっかり資金を準備しておきましょう
資金が不足しそうな場合については、奨学金などを最大限活用も考慮し、お子さまの大学生活をしっかりフォローしていきましょう

また、大学生活を資金面で支援する制度もいくつか用意されています。
その制度については、こちらの記事で紹介していますので、併せてご覧いただければと思います!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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